和歌山県。
私の出身県である。
出身を聞かれて答えたときの反応トップ9。
1.「あ、ミカン!」
2.「関西なんだー」
3.「へぇ/ふ~ん」
4.「大阪の下?」
5.「近畿?」
6.「高野山?」
7.「岡山?」
8.「智弁和歌山!」
9.「梅!」
中には関西・近畿であることすら知らない人も珍しくないから驚かされる。
「岡山?」というリアクションが返ってくるのは、単純に私の滑舌が悪いのかもしれない。
そんなときは、「違います、『わ』」と言いながら、両手の親指と人差し指でWを作るようになった。
最近では、出身を答えると同時に「W」を作ることにより、無駄の削減に務めている。
確かに、和歌山県の存在感は薄い。
推計人口は近畿圏内で唯一100万人を割って最下位。(2022年4月現在で約91万)
都道府県魅力度ランキングは基本的に30番台と中堅下位で中途半端。
近畿以外の人と話すと、大抵は大阪に行ったことがあるが、その南に位置する和歌山に行ったことがあるという人はほとんどいない。近畿の人間であっても、和歌山訪問歴のない人は多いと感じる。
この記事では、そんな知られざる「和歌山県」の特徴を、いくつか挙げていく。
- ミカン、ウメ、カキの生産量が全国一位である
- 昔から野球が強かった
- クジラ漁が盛んだった
- イノブタの出身地である
- 実は本州最南端に位置する
- 実は日本標準時子午線が通っている
- 落差日本一の滝がある
- 日本一短い川がある
- 日本一大きな鳥居がある
- スペインのガリシア州と提携している
- 「ザ」が「ダ」になる
- 否定の語尾は「やん」である
- 日本一短い鉄道が走る
- 蚊取り線香の発祥地である
- 醤油の発祥地である
- 麻雀牌と全自動麻雀卓の生産シェアが日本一の会社がある
- 全国で唯一の飛び地がある
- 他県越境入学率が全国一である
- 密教学を専攻できる大学が存在する
- ジャイアントパンダの保有数が中国を除き世界一位である
- ナショナルトラスト運動発祥の地がある
- おまけ:著名な出身者
ミカン、ウメ、カキの生産量が全国一位である
和歌山と言えば、ミカン。
条件反射的にこう思う人はかなり多い。
ミカン(蜜柑)の生産量一位は愛媛県だと思っている人もいるが、それは昔の話。「有田みかん」が有名。
カキ(柿)も一位。
ウメ(梅)に関しては、2021年は67,500トンで、2位の群馬県の5,770トンを圧倒的に突き放している。梅酒の原材料にももちろん大抵和歌山県産の梅が使われている。
ちなみに和歌山県民はミカンをあまり買わなかったりする。知り合いの農家から貰えるから。
大学一年のときに、そういうわけで実家で余ったミカンが箱詰めで送られてきたことがあったが、一人では処理しきれず大学で配布した。
その他、 イチジク、ハッサク、グリーンピース、山椒なども1位。
昔から野球が強かった
和歌山県は昔から野球が盛んで、野球王国とも言われていた。
甲子園において、
・2度の夏連覇(和歌山中・1921-22 *初の夏連覇、海草中・1939-40)
・全試合完封&準決勝・決勝ノーヒットノーラン優勝(海草中学・1939)
・公立校唯一の春夏連覇(箕島高校・1979)
など、様々な記録を残している。
都道府県別の春夏通算甲子園勝ち星数は5位、優勝13回(全国4位)、準優勝10回。夏の優勝回数8回は大阪に次いで全国2位。(2022年9月現在)
また、人口あたりの2000年代甲子園勝利数1位、人口あたりの現役野球選手出身者数も全国トップレベル。
90年代後半以降、県勢としては智弁和歌山が圧倒的に強く、特に1997-2002年の6年間は春夏合わせて優勝2回・準優勝2回・4強1回と一時代を築いた。2005年からは8年連続で夏の甲子園に出場し、その後は県勢自体があまり活躍できずにいたが、2018年春には甲子園で準優勝、2021年夏には優勝を果たした。その智弁和歌山に和歌山大会決勝で惜しくも敗れた市立和歌山のバッテリーは秋のドラフト会議でともに1位指名を受けた。(同じ公立校から2人が1位指名されるのは1984年の箕島高校以来、37年ぶり2例目)
智弁和歌山といえば強打のイメージが持たれがちだが、特に2000年夏に優勝したチームは「史上最強打線」との呼び声高く、6試合で最多安打(100安打)、最多本塁打(11本)、最多塁打(157)の記録は今でも破られていない。(全試合で2桁安打を記録)
なお、代名詞として知られるジョックロックはこの年の春(選抜は準優勝)に誕生した。
ちなみに翌2001年夏はまさかの和歌山大会初戦敗退も、翌2002年は甲子園準優勝に返り咲いている。
なお、智弁和歌山の高嶋監督(2018年8月に引退)は甲子園最多勝利監督(68勝)。
現在は1997年夏の全国優勝時の主将であり、当時ドラフト1位で阪神に入団した中谷仁氏が監督を務めており、選手・監督として優勝を経験した数少ない1人である。
学年十数人という少数精鋭で、私の知る限りでは「地元の人たちに応援してもらうためにも、和歌山県出身の選手を8割以上にする」と宣言していたが、実際のところ中学時代のうちに和歌山の中学に転向させて体裁上は和歌山県出身ということにしている、なんてケースも多々ある模様。(強豪校あるあるかもしれない)
などといったその後破られていない記録がある。
1979年夏に公立校唯一の春夏連覇を達成した箕島(和歌山)と星稜(石川)の延長18回の激戦は、甲子園史上最高のゲームとも言われる。
クジラ漁が盛んだった
The Coveという反捕鯨のアメリカ映画で話題になったが、和歌山県の南に位置する太地町では、昔からクジラ漁・イルカ漁が盛んだった。
今でも太地町の居酒屋やスーパーに行くと、クジラ肉やイルカ肉などが簡単に手に入る。値段は他の肉より高い。
また、クジラの博物館という施設もあり、捕鯨の歴史などについて学ぶことができる上に、クジラショーを観ることもできる。
捕獲したクジラは皮や骨など含めて余すところなく使用される。
町にはクジラの慰霊碑もある。映画で話題になったトサツ場は立ち入り禁止。
戦後の食糧難の頃などは盛んに食されていたが、次第にニーズが減少。
小学生の頃、給食でたまにクジラの唐揚げが出てくることがあったが、最近はどうなのだろうか。
イノブタの出身地である
イノブタってなに?と思う人がほとんどだと思うが、イノシシとブタのハーフのこと。
和歌山は日本で初めてイノブタの交配に成功。
イノシシ肉と豚肉の両方の良さが味わえるイノブタ肉として人気があり、和歌山県南部にある「すさみ町」を中心によく見られる。
イノブータン王国なるパロディ国家も存在。
実は本州最南端に位置する
和歌山県の南にある潮岬は、本州最南端の地。
ちなみに私は潮岬からさらにクレ崎という岩場を進み、ガチの最南端に到達したことがある。オッサンが一人で釣りしていた。岩場がかなり険しく、少々死にかけた。
実は日本標準時子午線が通っている
日本標準時子午線といえば、兵庫県明石市を通る東経135度線がよく知られるが、この線が実は和歌山県上にもあることを知る者は少ない。
落差日本一の滝がある
日本三名瀑の1つであり、直瀑(落ち口から滝壺まで一段で落下する滝)として日本一の落差(133m)を誇る那智の大滝。流下する水量は毎秒1トン程度とされる。
すぐそばには熊野三山の一つである熊野那智大社があり、主に平安時代以降に数多くの人々が参拝に訪れた。日本三大火祭りの1つに数えられることもある「那智の扇祭り」は例年7月14日にここで開催される。和歌山・奈良・三重をまたがるユネスコ世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に含まれる。
余談だが、那智の大滝は総合落差では日本12位であり、日本一は北アルプス立山連峰の称名渓谷に落ちる称名滝(富山県)で、4段計350m。
日本一短い川がある
日本には3万以上の河川(一級河川、二級河川、準用河川)があるが、那智の滝がある那智勝浦町には、日本で最も短い全長13.5mの二級河川「ぶつぶつ川」が存在する。川幅は1m前後で、水深は30cm。日本一長い二級河川「日高川」も和歌山県内にある(全長115km)。
水源となっている泉から気泡を伴って沸々と清水が湧き出る様子が名前の由来であり、「ふつふつ」が訛って「ぶつぶつ」になったと言われている。
2011年に台風12号の大水害で断水したときは、きれいな飲み水を求める人たちの行列ができた。周辺では約300種類の植物が確認され、希少な絶滅危惧種も含まれるという。
朝日新聞 – 日本一短い川の「ぶつぶつ川」 大水害時は「命の水」に (2020年7月30日)
2008年にぶつぶつ川が法指定河川となったことで短さ2位となった山形県の準用河川「東町塩野川」は全長15m。
なお、かつて世界一短い川としてギネス認定されていた米・モンタナ州のRoe Riverは61mであり、ぶつぶつ川の方が短い。その後色々あって「世界一短い川」はギネスブックのカテゴリーから外されたが、もし今もあれば、ぶつぶつ川が認定されるかもしれない。
世界雑学ノート – 世界一短い川と日本一短い川
日本一大きな鳥居がある
日本で最大の鳥居は熊野本宮大社の旧社地・大斎原にある。高さ33.9m、横45.2m。2000年建立で、耐候性鋼板でできている。というか鳥居は日本固有のカルチャーだから、世界一。
なお厳島神社の鳥居は高さ16.6m。明治神宮は12m。平安神宮は24m。
スペインのガリシア州と提携している
1998年、和歌山県はスペインのガリシア州と「姉妹道」提携を結んだ。
ガリシア州には「カミノ・デ・サンティアゴ(サンティアゴ・デ・コンポステラへの道)」という、キリスト教徒の巡礼道があり、ローマ、エルサレムと並んでキリスト教の三大聖地の一つに数えられる。
そして和歌山県には先述の通り、「紀伊山地の霊場と参詣道」という、神道に立脚した巡礼道がある。
前者は1993年、後者は2004年に世界遺産登録された。いずれも1000年以上の歴史がある。巡礼道として世界遺産に登録されているのはこの2つだけだ。
互いに青少年を派遣するなど交流がある。
「ザ」が「ダ」になる
和歌山の、特に年配の方にたまに見られる現象。
彼らはザ行をダ行と発音する。
「火山」は「花壇」になり、「全部」は「臀部」になる。
面白いのは、これは発声に限った話ではないということ。
かつて祖父が保険関連の何かをYahoo!で検索しようとして「漢字に変換できない」と宣っていた。
母が画面を見てみると、「かどく」と入力されていた。「家族」のつもりで入力していたらしい。
若者でそういう人はほとんど見かけたことがないが、いるにはいる。
なお、その特性をモチーフとして2011年にZagaDaなるご当地アイドルグループが発足した。
アイドルという割に…と当時は思っていたが、
調べてみたら1年半足らずで消滅していた。まあご当地アイドルなんてそんなものなのかも。
否定の語尾は「やん」である
方言関連で他に代表的なものと言えば、「やん」だろう。
関西弁としては、「~じゃないか」というニュアンスの「〜やん」(=「〜やろ」)、つまり「あかんやん」「アホやん」といった使われ方をする「やん」の認知度が高いが、それとは異なるマイナーな「やん」が、和歌山県や三重県四日市市などに存在する。
その「やん」は、「する」などのサ行活用動詞の否定系活用の一部。
「勉強しない」「腹筋しない」は「勉強しやん」「腹筋しやん」となる。
だから、例えば「腹筋しないじゃないか」は「腹筋しやんやん」となる。
この「やん」は県外に出ると通じにくいので、気を遣って使わないようにしているが、和歌山弁「しやんやろ」から関西弁「せーへんやろ」への修正を通り越し、かつ標準語「しないだろ」「しないでしょ」には到達しない、「しないやろ」という中途半端な表現を咄嗟に使ってしまいがち。元和歌山県民あるあるかもしれない。
日本一短い鉄道が走る
和歌山県中部の御坊市には「日本一短い鉄道」として有名な「紀州鉄道」が走る。昭和3年、地域の有志らが出資して設立。
路線の全長は僅か2.7km。時速20km強程度で、昭和感の色濃く残る住宅街や、のどかな花畑などの間をゆっくりと抜け、8分ほどで全路線を走り切る。駅数は5。ピーク時(昭和39年)は約105万人が利用したが、令和2年には7万9千人まで減少も、地元住民や鉄道マニアに愛されている。
距離だけを見れば成田空港付近を走る芝山鉄道が2.2kmだが、京成電鉄に乗り入れているため、単独では紀州鉄道の方が短い。
蚊取り線香の発祥地である
日本のみならず世界中で使われている蚊取り線香の発祥地は、有田みかんで有名な和歌山県有田市。
大日本除虫菊株式会社(KINCHO)を1885年に創業した上山英一郎氏(有田郡出身で、日本有数のミカン農家の生まれ)が、仏壇の線香をヒントに1890年に棒状蚊取り線香を発明。妻のアイディアにより、1902年には持続時間が大幅に延長された渦巻型蚊取り線香を世に出した。
醤油の発祥地である
世界でも「ソイソース」として愛される醤油(しょうゆ)の発祥地は、和歌山県有田郡湯浅町である。
世は鎌倉時代であった1200年代中頃に中国へ渡って金山寺味噌の作り方を習得して帰国した僧が、興国寺(現・和歌山県由良町)で味噌の製法を広めているとき、その過程で湧き出る上澄み液が美味であることに気付く。それを改良したものが現在の醤油の始まりと伝えられる。
湯浅の醤油製造は江戸時代になると紀州藩の手厚い保護を受けて発展し、湯浅港近くには全盛期で92軒の醤油の醸造所が立ち並んだ。当時の風情を残す湯浅の町並みは、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている。
なお、ご当地ラーメンとして知られる和歌山ラーメンは、もちろん醤油系ラーメンである。
麻雀牌と全自動麻雀卓の生産シェアが日本一の会社がある
従来、麻雀牌は象牙と竹で作られており、ゆえに大量生産が難しかったが、和歌山県御坊市にある樹脂メーカー「大洋化学株式会社」が1964年に世界で初めてプラスチック製の麻雀牌を製造。安価で丈夫なことから一気に普及した。
市場規模縮小などにより他社が次々と撤退する中、生産を自動化したことや、製品検査機などを独自開発して設計製造からメンテナンスまで一貫して社内完結できるようにしたことにより、現在に至るまでトップを走り続けている。現在、国内で流通している麻雀牌の7割、全自動麻雀卓の9割を製造しているとみられる。(製造自体はほとんどが中国支社の工場で)
参考)よみタイ – 麻雀牌シェア日本一! 紀州の麻雀王に聞く、和歌山県御坊市が「麻雀の聖地」である理由 (2022/01/23)
全国で唯一の飛び地がある
自治体レベルでの飛び地は和歌山県が唯一。それは、和歌山県東牟婁郡北山村。
和歌山県で唯一の村でもある。
面積の97%が山林のこの村やその周辺は、古くから良質の杉に恵まれたために林業で栄え、伐採された木材の輸送は川を利用して筏によって木材集積地であった新宮(現在の和歌山県新宮市)まで運ばれていた。当時、北山村は人口の大半を筏師が占め、新宮の木材業者と筏師は共存共栄関係にあった。
明治4年の廃藩置県の際、新宮が和歌山県に編入されたところ、地理的に言えば北山は奈良県に属することになるはずだったが、「それならば我々も」と和歌山県への編入を希望したためにこうなったらしい。
現在でもイカダ下りは名物として知られるほか、花粉症に効果的とも言われる「じゃばら」という柑橘類の栽培も盛ん。人口は約400人。
他県越境入学率が全国一である
都道府県別「大学進学者の他県への流出率(各県の大学進学者における他県の大学への進学者の割合)」において、和歌山県は長年トップ(またはトップクラス)である。
2011年は90.4%で1位(2位は鳥取で85.9%)、2018年は87.8%で1位(2位は鳥取で85.8%)
高校の同級生の90%以上は県外の大学に進学したので、年末年始と夏季休暇以外で帰省しても会える人がほとんどいなかった。
四年制大学は、国立の和歌山大学と和歌山県立医科大学(通称:和医大)のほか、私立の高野山大学や近畿大学の一部キャンパスなどがある。2019年には和歌山信愛大学(教育学部子ども教育学科のみ)が新設された。
和歌山大学は4つの学部(教育学部・経済学部・システム工学部・観光学部)を抱え、略称は和大。余談だが小学生のときにクラスに教育実習生が来る少し前に担任が、「ワダイの学生が来る」と言っていて、どんな大学生が来るんだろうとワクワクしたことを思い出した。
密教学を専攻できる大学が存在する
空海や金剛峯寺で知られる高野山にある私立大学・高野山大学。
学部は文学部のみであり、密教学科が存在。
「僧侶実力養成プログラム」もあり、2020年度実績によると、卒業生の3人に2人は僧侶になっている。大学院修了者には日本で唯一の密教学の博士号が授与される。
キャンパス立地の標高は820mと、日本国内の大学では2番目に高い。(1位は長野県にある公立諏訪東京理科大学で。900m)
1994年には約1,300人の学生が在籍したが、近年は10分の1ほどである。
ジャイアントパンダの保有数が中国を除き世界一位である
日本では2021年8月現在、13頭のパンダが飼育されているが、関西屈指のリゾートとして知られる和歌山県白浜町にあるテーマパーク「アドベンチャーワールド」が7頭を保有する。
他は東京・上野動物園(5頭)と神戸市立王子動物園(1頭)。
日本で所有するパンダ11頭のうち8頭を飼育していた時期もあった。
ジャイアントパンダは繁殖が難しく、メスの妊娠が可能な時期は1年のうち24-72時間程度しかない。アドベンチャーワールドは繁殖の成功率が高く、通算20頭以上の飼育歴を有する。
なお、中国野生動物保護協会との間で、新たに生まれた個体を含む全てのパンダの所有権は中国にあると定められている。パンダは生後2年ほどで繁殖期を迎え、子孫繁栄のために中国に返還される。(長年の絶滅防止策が功を奏し、2021年に中国当局により「絶滅危惧種」から「危急種」へと引き下げられたとはいえ、まだまだ個体数は少ない)
他の動物園でも同様だが、パンダは中国からの借り物である。保護活動費(いわゆるレンタル料)として、上野動物園は2頭で年間約95万ドル支払っている(都立なので東京都の税金)。アドベンチャーワールドの保護活動費は公開されていないが、新たに生まれた赤ちゃんについては発生しないそうなので、頭数の割には案外高くないのかもしれない。
ナショナルトラスト運動発祥の地がある
田辺湾の入口の北側にある天神崎という小さな岬には、森・磯・海の三者が一体となって一つの豊かな生態系が形成されている。
1974年、この海岸の森の一部に別荘が建設される計画が持ち上がる。建設に伴う生態系の破壊を危惧した市民たちにより署名活動が行われるも、食い止めることは難しい状況であった。
そこで、活動メンバーたちが中心となって募金活動を開始。その輪は全国にまで波及し、土地を買い取ることができ、今に至るまで保存されている。
ナショナルトラスト運動とは、もとはイギリスで興った、人々からの募金で自然や歴史的建造物を買い取り、保全する運動であり、天神崎は日本におけるこの運動の先駆けの地として知られる。
とりあえず、これくらいにしておく。(≓アイディアが枯渇した)
おまけ:著名な出身者
天才的博物学/生物学/民俗学者・南方熊楠 (1867-1941)
全身麻酔手術を世界で初めて成功させた外科医・華岡青洲 (1760-1835)
松下電器(現Panasonic)創業者・松下幸之助 (1894-1989)
芸能界大御所司会者・明石家さんま (1955-現在)
一世を風靡したロックバンドL’Arc-en-Cielボーカル・hyde (1969-現在)
その他、イケメン俳優・溝端淳平、演歌歌手・坂本冬美など。
2018/06 執筆
2023/01 編集
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