2021年4月にこのような記事を書いた私であるが、
それから2年経ってようやく重い腰を上げ、2023年8月にマッチングアプリを開始。その2週間後、4人会ったうちの1人と交際に至った。将来を真剣に考えるほどに好きだったが、色々あって結局半年で別れを迎えた。
その1ヶ月後、2024年3月下旬頃からまたアプリを再開。1ヶ月半ほどの中断はあったものの今日に至るまで使用を継続しており、5ヶ月間で15人くらいは会っただろうか。2回以上会ったのはうち3人で、また会いたいという強い気持ちは沸かず、未だ誰とも交際には至ってはいない。非常に興味深いと思える人物とは2人出逢ったが、残念ながら次に繋がらなかった。
アプリを再開した当初は、すぐにまた気の合う人と出逢えるだろうと思っていたが、去年のはラッキーパンチだったんだと悟る。とはいえダラダラ続けるのも時間やエネルギーを消耗してしまうので、遅くとも11月末いっぱいで辞めるつもりだ。先に言っておく。今までありがとう。
なお、私が使用する/していたアプリは世界的に人気である「Bumble」。Tinderと似た仕様であり(Tinderの共同創業者の1人が独立して創業)、プロフィール文は短い傾向にあるが、真剣交際を求める割合は比較的高く、また留学経験者や帰国子女など、海外経験豊富な人が多い傾向にある。マッチしたあとは基本的に女性からしかメッセージを送れない。男女とも基本的に無料で使える。
前置きはさておき、この記事ではマッチングアプリのプロフィール文や写真を中心に、捻くれた視点から、あるあるを挙げていこうと思う。ポジティブな要素を書いても面白くないので、基本的にネガティブな切り口でお届けします。なお、私のアプリでの対象設定に基づき、観測範囲は24~31歳の女性に限定される。
プロフィール文に関するあるある
使い方よく分かっていません
優秀な人たちが作った直感的に操作しやすいUI/UXのはずなのだが、それでも分からないということは、よほどデジタル慣れしていないということになる。実際のところ、30代前半くらいまでのデジタルネイティブであれば、あえて書かなければいけないほど本当に分からないという人は極めて稀だろう。
つまりは、「私はマッチングアプリなんて縁がないはずの人種なんです(だから使い方分からないんです)」というアピールに過ぎず、プライドの高さと小物感が垣間見える。
受け手にとって必要のない情報でありかつ、あまりに見え透いているにも関わらず、ネガティブな印象を生むという想像力に欠けている。
こんなパターンもある。右左スワイプ間違えるのはせいぜい最初の2回くらいだろう。わざわざ書くほど、カマトトぶりたいのはなかなかの滑稽ぶり。
本筋からは逸れるが「今月カナダとLAに行って今日戻ってきた」も、1年以上などの留学や駐在で帰ってきたならまだしも、今月恐らく旅行で行っただけなのに書くのもイキりポイント高い。
友だちに勧められて始めました
「使い方よく分かっていません」以上に出現率が高いこの文言、説明するまでもなく、「自分の自発的な意思によってではなく、あくまで友だちが勧めてくれたから試しに(受け身で)始めてみただけなんです」という見え透いたアピールである。
無論、受け手にとって何ら意味のある情報ではない。「だから?」としか言いようがない。同様にプライドの高さが垣間見えるし、小物感が強く滲んでしまっているのが惜しい。友だちを盾にすな。
「友達がこのアプリで彼氏作っていたので」「友達と一緒に始めました」といった類似表現も。もっと堂々としてればいいんだよ。
付き合っていた彼氏と別れたので始めました
「3年間お付き合いした方とお別れしたので~」など。「相手に困っていたわけじゃないし、人並みに彼氏作ることもできる人なんです」というアピールなのだろうと解釈できる。
無論これも、受け手にとってあまり重要な情報ではない。「ちゃんと一定期間は交際できるマトモな人である可能性が高い」と肯定的に受け取ることもできるかもしれないが、限られた文字数制限の中でわざわざ書くところに、プライドの高さが感じられてしまうのは私だけではないだろう。
最近フラれてしまったので始めました
これもたまに登場する。ただ別れただけならともかく、フラれた(あるいは浮気された)などとあえて書いても、好印象を抱く人はほぼいないだろう。何か重大な欠点があるのではないかと、受け手に想像を巡らされかねないので、事実だとしても書かない方がいいだろう。
始めたばかりです
本来アプリを使う人間ではなく、始めたばかりなのでよく分かっていません、ということをアピールしたいのだろう。受け手にとって何の意味もない、独り善がりなメッセージである。
期間限定で始めました
みんな期間限定やねん。本来やるキャラじゃないけど、ちょっとだけやってみますと言いたいのだろう。レア感出そうとすな。これも同じく、受け手にとって何の意味もなく、独り善がりな姿勢が透けて見える。
出会いがないので始めました
みんな大体そうやねん。出会いが日常の中に十分あればアプリやらんねん。この自己紹介から得られる情報は実質何もないことになる。
たくさんのいいねありがとうございます
「いいねをたくさんありがとうございます」「多すぎて見切れていません。。。」
プロフィールにこのような文言を記載しているユーザーが稀に出現する。それも一見明らかな美人だったりする。「私は引く手あまたのハイレベルな人間なんです」というアピールなのだろうが、承認欲求の強すぎるヤバい奴という印象を抱かれるであろうことに想像が及んでいない時点でお察しである。
余談だが、この手のアプリでは男性ユーザーの方がそもそもの数が多い上に、右スワイプしかしないユーザーも一定数いるので、女性のいいね数は男性に比べてかなり膨らみやすいとされている。
MBTIだけ
流行りまくっているだけあって、MBTIのタイプを書いている人は多い。全体の15-20%くらいだろうか。タイプしか書いていない人も少なくない。
確かにMBTIを通しておおよその性格や価値観の傾向を表すことはできるだろう。しかし、前提として自己認識の精度がある程度高くなければ誤認を招くことになる。この手の性格タイプ診断では、直近の出来事や在りたい自分像に結果を左右されやすく、実際とは異なる結果を真であると思い込んでいるケースも珍しくないだろう。
また、あくまで傾向に過ぎず、人間を単純に16種類に分類できるわけでもない。同じタイプの人でも全く異なる人柄であることが普通なので、タイプ別の相性なんてアテにならないし、本当に参考情報にしかならない。
そんな不確かなものを、ただでさえ情報の少ないアプリのプロフィール欄に記載するのは、「自分はこの人と合うかも/合わないかも」という無意味な先入観の形成を助長しうる。だからそもそも書かない方がいいのではないかというのが私の持論だ。
没個性的な趣味一覧
プロフィールに趣味を書いている人は多いが、その内容は大抵陳腐な量産型である。
「カフェ巡り/旅行/ディズニー/犬/Netflix/K-Pop」…このあたりが多い。当たり障りなさすぎるし、会話のフックになりにくい。
旅行が好きと書いている人も結構いるけれど、旅行なんて大抵皆好きやんっていう話であるし、ディズニーもNetflixもK-Popも、誰でも受け身で体験できるコンテンツなので、ただ行くだけ、観るだけ、聴くだけなんだとしたら、趣味としてはあまりに浅い。
本筋からは逸れるが、この短い文章にわざわざ盛り込むほど、ニューヨークに10ヶ月いたことが人生の誇りなのだろうかとツッコみたくなる。あとmonthsな。
(ほぼ)何も書いていない
とりあえず登録だけしてみた。それでもいいねが来るからそのままにしている。みたいな人もいるだろうし、書くことがほぼ思い付かないという人もいるのかもしれない。
ただ、ステータス上では「真剣交際」を希望しているにも関わらずプロフィールがテキトーだと、一貫性がなくて違和感しかない。
色々書いて必死感出したくないとか、ミステリアスぶりたいという人もいるのかもしれない。
身長高めです
「高身長がタイプです」の意である可能性が高いと推察される。
◯◯してください
「話題を振ってほしいです」「色んなところに連れていってください」
このような自分本位で受け身なメッセージを放つプロフィールは時折出現する。言うまでもなく、自己中心的で面倒な、テイカー気質の人間なのだろうという想像が働かざるを得ない。
写真に関するあるある
ディズニーで撮った写真
特に24-28歳くらいにやたら多く、極めて量産型の様相を呈している。特に、猫耳みたいなものを装着している写真が目立つ。
ディズニーに行くときはお洒落していくから、プロフィール写真として使いやすいというのもあるだろうし、一緒にディズニーに行けるような人を求めているという潜在的なアピールにもなりうる。
しかし男でもディズニー好きは多いが女性ほどではないし、やはり量産型すぎて、没個性の感は否めない。
写真が1枚だけ
角度や表情によって、醸し出す印象は大きく異なる。1枚だけだと、仮にそれがハッキリと写ったものであっても、焦点を絞りにくく、イメージと現実の乖離を大きくしかねない。
外見は重視せず、プロフィール文などのテキスト情報に基づいて選んでほしいという人があえてそうしているというケースもあるかもしれないが、写真情報が乏しい人は大抵テキスト情報も乏しい。少なくとも3枚は載せるのが親切であり建設的だろう。
複数人で映った写真しかなく、どれが本人か分からない
複数人の顔が映った写真しかなくても、テキストで注釈がついていたり、本人以外にモザイクがかかっていたりすれば判別できる。しかし、それすらないケースもたまにある。どういうつもりなんだろう。
加工写真
加工しているかどうかは大体見れば分かるものだとは思うか、重加工している人も散見される。それで実際に会ったときにどうするんだろうと思わざるを得ない。誰も得しない。そこに想像が及んでいないのであれば、色々と難ありかもしれない。
自撮り写真
アプリの写真だろうがLINEのプロフィール画像だろうが、自撮り写真はあまり好ましく受け取られない。プロフィール写真は自撮りは避けましょうとはよく言われることだ。何枚も撮って選んだんだろうな(ナルシスト感)、撮ってくれる友だちがいないのかな(対外的に魅力の乏しい人物である感)というイメージに結びつきやすい。
アプリでは基本的に女性優位であり、プロフィール作りを頑張らなくても、女性はそれなりにマッチを獲得できる。だから自撮りが多い。
顔が写ってない
一番は、知り合いに見つかりたくないのだろう。立場上仕方ないという人もいるだろうけれど、大抵の場合は自意識過剰と言える。そんな中途半端な気持ちで登録してんじゃ(略
顔で判断しない人に選んでもらいたいからあえてそうしている、という人もいなくもないだろうけれど、であればテキスト情報を充実させなければ右スワイプしかしないような人たちとしかマッチできないんじゃないかと思ってしまう。
なんでその写真選んだ?
変顔や明らかに映りが悪い顔、下からのアングルの写真(大抵ブサイクに見える)などを載せている人もちょくちょくいる。盛れている写真ばかり載せて、いざ会ったときに現実とのギャップに萎えてほしくないからワクチンとして用意しておく、あるいはひょうきんで飾らない性格であることを伝えたい、といった思惑があるのだろう。
それ自体はいいとしても、そして好みは人それぞれであるとはいえ、「誰がいいねするん?」と思わざるを得ない映りの写真を載せている人もいるから、よく分からない。
やり取りに関するあるある
あからさまに会話を拡げようとしない
聞かれたことに答えるだけで、質問してくることもなければ、会話を拡げようともしない。暇つぶしでチャットしたい、チヤホヤされたいだけというモチベーションでやっているならまだ分かる。
彼氏を作りたいという気持ちがあるとしても、そもそも女性は多くのマッチを得やすいので、どうしても意識が分散して一部の本命候補を除いてテキトーな対応になりやすい傾向はあるだろう。あえてそうすることで、自分に向けられる熱量を確かめたいとか、会話を展開する能力を測りたいなどという思惑がある人もいるだろう。
しかし会話とは双方でともに作り上げるものだ。いくら優先順位があろうとも、高飛車で性格が悪そうな印象を個人的には受けるので、数ターンしても同じ調子であれば損切りしている。
結論
以上を踏まえ、アプリ上で素敵だなと感じる人の特徴として以下が言える。
- プロフィールを一定以上充実させている(写真、テキスト)
- 会話のフックになるような情報が記載されている(量産型でない趣味など)
- プライドを感じさせる余計な文章がない
- 「~してください」などのテイカー感のある文章がない
- 顔がよく分かる写真が複数枚載っており、自然体で様々な表情がある
- MBTIは書いていない(少なくともMBTIだけ書いているなんてことはない)
- 受け身でなく、会話を拡げようとする姿勢
こういう記事を書く奴の方がよっぽどキモいんですけどね。そこは目を瞑ってください。
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